この記事で整理すること
- 回転数は対象時間の客数÷席数として定義をそろえる
- 実際の客数から出した回転数に、稼働率をもう一度掛けない
- 客単価・時間帯・提供能力を分けて売上を組み立てる
回転数に何を含めるかを決める
この記事では、ある時間帯の回転数を『その時間帯に利用した延べ客数÷営業に使う席数』と定義します。20席の店に一日30人が来れば、一日1.5回転です。この回転数には、空席だった時間も含まれています。そのため、さらに稼働率を掛けると、空席分を二度減らすことになります。
一方、『営業時間÷平均滞在時間』で求める回転数は、入退店や片付けの時間を無視した理論上の枠です。実客数から得た回転数とは同じものではありません。計画表に使う場合は、何を計算した数字かを欄名に書き、実績の回転数と混在させないようにします。
売上を時間帯で分ける
月の売上は、時間帯ごとの『客数×平均客単価』を合計し、該当する営業日数を掛ける形で整理できます。日本政策金融公庫の飲食業向け創業手引も、昼と夜の客単価・回転数を分けた売上予測例を示しています。朝食、昼食、喫茶で注文内容が違う店なら、その区切りで組み立てます。
計算方法を示す架空例として、朝10人×800円、昼15人×1,200円、午後12人×700円なら、一日合計は34,400円です。同じ条件の日が月25日なら86万円になります。実績や業界平均ではなく、掛け算の仕組みを示す数字です。平日と休日が違う場合は、それぞれ別の日数を使います。
空席と受け入れ余力は一致しない
四人掛け席を一人が利用している場合、椅子は空いていても別のお客さまを案内しにくいことがあります。厨房の処理能力、提供待ち、会計待ちも客数に影響します。席数を増やす案を比べるときは、実際に案内できる組数、配膳の動線、片付け時間も記録します。
既存店では、満席で断った人数、料理の提供が遅れた時間帯、席が空いていたのに注文が集中した場面をメモします。開業前なら、試作会などの観察を仮の前提にし、確かめていない人数を達成済みの能力として扱わないようにします。何人までなら受け入れられるかは、ツールだけでは分かりません。
席数を変える前に、比較条件をそろえる
席を増やす案では工事費、家具、接客人数、清掃の手間が変わる可能性があります。客単価を変える案では、メニュー原価や提供時間が変わります。売上の計算だけを更新せず、同時に変わる費用を収支へ反映します。客数が同じ場合と、変化すると仮定した場合を分けて保存すると、仮定の影響が分かります。
計画ができたら、来店人数、売上、注文の構成、滞在時間の観察を同じ時間帯で残します。結果が計画と違ったときには、回転数の大小だけで判断せず、人数、価格、営業日、提供能力のどの前提が違ったかを確認します。
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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。
出典・確認日
- 日本政策金融公庫『創業の手引+ 飲食業』(売上予測) ↗確認日:2026-10-16
制度の対象・期限・地域ごとの取扱いは、必ず最新の公式案内をご確認ください。本文は一般的な情報と資料整理の手順であり、個別の法務・税務判断を提供しません。