この記事で整理すること

  • 開店までの支出と、開店後に持ち出す運転資金を分ける
  • 見積額には支払日・見積日・含まれない工事を添える
  • 未確定額をゼロ扱いせず、資金調達額とは別に管理する

支出を五つの箱に入れる

まず、物件取得、内装・設備工事、厨房・什器、開店準備、運転資金の五つに分けます。保証金のように後で戻ってくる可能性があるお金も、最初に払う額には含めます。帳簿上の経費と、開業時に用意する現金は別物です。

日本政策金融公庫の飲食業向け創業手引では、資金計画を設備資金と運転資金に分けています。この記事の五つの分け方は、見積もりの抜けを見つけやすくするために、私たち編集部が考えたものです。金融機関に提出するときは、利用する書式に合わせてまとめ直します。

  • 物件取得:契約書に記載された初期支払額と支払日
  • 工事・設備:設計、施工、電気容量、給排水、排気など
  • 厨房・什器:購入、搬入、設置、処分を含む条件
  • 開店準備:試作、初回仕入れ、採用、印刷物、撮影など
  • 運転資金:開店後の入金で賄えない支出と手元余力

見積書は、合計より「どこまで含むか」を見る

工事会社の見積もりに厨房機器の設置が入っていても、機器そのものの購入は別かもしれません。機器会社側にも設置費が入っていれば、逆に二重計上になります。項目ごとに『誰が担当するか』『どこまで含むか』『別料金になる条件』を書き、金額の重複と抜けを確かめます。

居抜きの場合も、引き継ぐ設備の一覧だけで予算を確定させないでください。動作確認、所有者、保証、撤去の責任、修理見積もりを分けて記録すると、引継価格のほかに掛かるお金が見えてきます。『使えます』という口頭の説明と、交換費用まで確かめた状態は、分けて記録します。

開業後の資金は月ごとに並べる

運転資金を『家賃の何か月分』だけで置くと、人件費、仕入れ、決済代金の入金待ちを見落とします。月初の現金、月中の入金、月中の支出、月末の現金を並べ、開店後の持ち出しを確認します。店の売上予測と、カード決済などの実際の入金時期も分けます。

工事が延びると、売上のない期間にも家賃や採用費が掛かることがあります。延びた場合の案も作り、どの支払いが増えるかを見ておきます。何か月分あれば安心、という決まった答えはありません。予定がずれたときに、手元のお金がどれだけ変わるかをつかむための作業です。

計算したら、空欄を持って次の確認へ

このサイトの計算ツールは、開業費用と運転資金を整理するためのものです。未取得の見積もりはゼロと書かず、項目名と確認先を残します。自己資金、借入の予定額、補助金などの予定は、支出から引かずに、調達の方法として別に並べます。まだ確定していない入金を、すでに使えるお金として数えないでください。

資金一覧ができたら、見積書と支払予定表を照合します。開業前に大きな支払いが集中する日、まだ入金が確定していない日、見積もりの有効期限が切れる日が次の確認点です。融資が受けられるか、税務上どう処理するかは、この計算では分かりません。

確認リスト

相談・作業の前に、ここを確認

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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。

出典・確認日

  1. 日本政策金融公庫『創業の手引+ 飲食業』(令和7年9月) ↗確認日:2026-10-16
  2. 日本政策金融公庫『創業計画の書き方』 ↗確認日:2026-10-16

制度の対象・期限・地域ごとの取扱いは、必ず最新の公式案内をご確認ください。本文は一般的な情報と資料整理の手順であり、個別の法務・税務判断を提供しません。